v0.45.0への移行
Starship v0.45.0は、v1.0.0の準備として互換性の無い変更を含むリリースになります。 私たちはより多くのカスタマイズを可能にするために、プロンプトでの設定方法にいくつかの大きな変更を加えました。
このガイドは、互換性のない変更を説明することを意図しています。
prompt_order
をルートレベルのformat
に置換
v0.45.0までは、prompt_order
はStarshipによってレンダリングされる順序でモジュール名の配列を指定できるようになっていました。
Starship v0.45.0 では代わりに format
を指定できるようになり、モジュール外でプロンプトをカスタマイズ可能になります。
v0.45.0以前の設定例
prompt_order = [
"username",
"hostname",
"directory",
"git_branch",
"git_commit",
"git_state",
"git_status",
"cmd_duration",
"custom",
"line_break",
"jobs",
"battery",
"time",
"character",
]
v0.45.0での設定例
format = """\
$username\
$hostname\
$directory\
$git_branch\
$git_commit\
$git_state\
$git_status\
$cmd_duration\
$custom\
$line_break\
$jobs\
$battery\
$time\
$character\
"""
モジュールの prefix
と suffix
を format
に置換
v0.45.0以前では、モジュールのレンダリング方法をのスタイルを設定するために、 prefix
やsuffix
を指定可能なモジュールがありました。
Starship v0.45.0 は代わりに format
の値を受け付け、モジュールのレンダリング方法をさらにカスタマイズすることができます。 prefix とsuffix を定義する代わりに、コンテキストベースの変数については、モジュールの出力を表現するフォーマット文字列の中から変数を置き換えることができるようになりました。
v0.45.0以前の設定例
[cmd_duration]
prefix = "took "
v0.45.0での設定例
[cmd_duration]
# $duration – コマンド実行時間 (例: "15s")
# $style – デフォルトのモジュールスタイル (例: "bold yellow")
format = "took [$duration]($style) "
影響を受けるモジュール
文字
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
symbol | success_symbol |
use_symbol_for_status | error_symbol |
style_success | success_symbol |
style_failure | error_symbol |
デフォルト設定への変更
[character]
-- symbol = "❯"
-- error_symbol = "✖"
-- use_symbol_for_status = true
-- vicmd_symbol = "❮"
++ success_symbol = "[❯](bold green)"
++ error_symbol = "[❯](bold red)"
++ vicmd_symbol = "[❮](bold green)"
以前は use_symbol_for_status
プロパティを使用して、最後のコマンドがステータスコードをゼロにした場合、 error_symbol
を表示するようにプロンプトを設定しました。
v0.45.0 のリリースでは、ステータスコードがゼロでないときに error_symbol
を常に使用するようになりました。 use_symbol_for_status
と error_symbol
プロパティを統合します。
以前の use_symbol_for_status = true
設定を使用するようにプロンプトを設定するには、次の設定ファイルを追加します。
[character]
error_symbol = "[✖](bold red)"
注意: character
要素は自動的にスペースを後ろに追加するため、他の format
文字列とは異なり、上記の例では特にスペースを追加していません。
コマンド実行時間
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
デフォルト設定への変更
[cmd_duration]
-- prefix = "took "
++ format = "took [$duration]($style) "
Directory
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
デフォルト設定への変更
[directory]
-- prefix = "in "
++ format = "[$path]($style)[$read_only]($read_only_style) "
環境変数
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
suffix | format |
デフォルト設定への変更
[env_var]
-- prefix = ""
-- suffix = ""
++ format = "with [$env_value]($style) "
Git コミット
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
suffix | format |
デフォルト設定への変更
[git_commit]
-- prefix = "("
-- suffix = ")"
++ format = '[\($hash\)]($style) '
Git Status
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
suffix | format |
show_sync_count | format |
デフォルト設定への変更
[git_status]
-- prefix = "["
-- suffix = "]"
-- show_sync_count = false
++ format = '([\[$all_status$ahead_behind\]]($style) )'
以前は show_sync_count
プロパティを使用して、 ブランチが先行またはリモートブランチの後ろにあるコミット数を表示するようにプロンプトを設定していました。
v0.45.0からは、ahead
、behind
とdiverged
に分けて設定するように変更されました。
以前の show_sync_count = true
設定を使用するようにプロンプトを構成するには、次の設定ファイルを設定します。
[git_status]
ahead = "⇡${count}"
diverged = "⇕⇡${ahead_count}⇣${behind_count}"
behind = "⇣${count}"
ホスト名
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
suffix | format |
デフォルト設定への変更
[hostname]
-- prefix = ""
-- suffix = ""
++ format = "[$hostname]($style) in "
Singularity
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
label | format |
prefix | format |
suffix | format |
デフォルト設定への変更
[singularity]
-- prefix = ""
-- suffix = ""
++ format = '[$symbol\[$env\]]($style) '
時刻
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
format | time_format |
デフォルト設定への変更
[time]
-- format = "🕙[ %T ]"
++ time_format = "%T"
++ format = "at 🕙[$time]($style) "
Custom Commands
削除されたプロパティ | 置換後 |
---|---|
prefix | format |
suffix | format |
デフォルト設定への変更
[custom.example]
-- prefix = ""
-- suffix = ""
++ format = "[$symbol$output]($style) "